2008年7月アーカイブ

第3回 株式会社村田製作所

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▲村田製作所のホームページ

短期間でプロジェクト化に成功
村田製作所の「理科教育」

~セイサク君、小学校へ行く~


「ムラタセイサク君(R)」は、村田製作所が開発した自転車型ロボット。S字型の平均台や坂道を走り、完全に停止しても倒れないという不思議なロボットである。
セイサク君を活用した、村田製作所の「理科教育」の活動について、広報部 企業広報課の吉川浩一氏、高橋正嗣氏、泉淳一郎氏にお話をうかがった。

*「ムラタセイサク君(R)」は、株式会社村田製作所の登録商標です。

授業で「セイサク君」を使うことは、
小学校からの要望ではじまった

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村田製作所の広告で「理科はすきですか」というコピーを拝見しました。会社全体として、「理科」とのつながりを積極的に打ち出しているように見えます。まず、その背景についてお聞かせください。

▲広報部の「理科教育」を担当するメンバー。泉淳一郎氏(向かって左)、吉川浩一氏(中央)、高橋正嗣氏(右)

当社は、電子部品を主力商品とする製作所で、「ものづくりの会社」「技術でなりたつ会社」であると認識しています。

村田製作所が何をしている会社であるかを皆さんに知っていただくために、また、社会の中での会社の役割を考えて、「理科とのかかわり」を強く打ち出しています。


そう考えると、村田製作所が小学校で「理科教育」の出前授業を行うことも、ごく自然な流れですね。この活動は、いつから、どのようなことがきっかけでスタートしたのでしょうか?

実は活動そのものは、比較的最近のもので、2006年にスタートしました。

昨今、教育界でも子どもたちの「理科ばなれ」が問題になっていますが、セイサク君が予想以上に子どもたちに人気が出たこと、また、当時の社長(現会長)が、将来のものづくりを担う人材不足を懸念し、業界全体で何かをしなければ、と理科ばなれ阻止の取りくみを訴えたことを受けてスタートしたプロジェクトです。

「理科教育」の出前授業は、2006年は11校、2007年は39校ほど実施しました。エリアは、当初は、本社が所在する京都周辺が中心で、関係会社が数多く存在する北陸エリアへ拡大し、現在では国内外広く実施しています。

多くの学校から声がかかり、授業の実施回数も増えていますが、その反面、日程が合わない、手がまわらない場合が出てきているのが、もっかの悩みです。


ごく短い期間のうちに、活動を軌道に乗せたようですね。具体的にはどのような内容の授業を行っているのでしょうか?

当社の開発した「ムラタセイサク君(R)」という、自転車型のロボットを活用しての内容が中心です。

2005年のCEATEC JAPAN(シーテック ジャパン/アジア最大級の最先端IT・エレクトロニクス総合展)で、「セイサク君」が話題になったこともあり、「セイサク君」を使って授業をしてほしいと、小学校側からの要請ではじまったものでした。口コミや、地元紙などの紹介により、大きな反響があったので、「理科教育」専任者を配置するなどして、本格的な取りくみをしました。

「セイサク君」をPRしはじめたころは、展示会で見ていただくことは考えていましたが、正直、それを活用して小学校で授業をすることは、あまり考えていませんでしたので、小学校から要請があったことは大変うれしかったですね。


▲S字型平均台もすいすい走る「セイサク君」

小学校側の要望にこたえるかたちで、活動が広がっていったのですね。
ところで、「セイサク君」には、どのような理科的な要素があるのでしょうか?

電子部品はもちろんなのですが、「自転車がなぜ倒れないか」というのは、よく考えると不思議なことで、理科的な教材がぎっしりつまっています。本気で話せば、大学生を対象にしても耐えられる内容なんですよ。

小学生には、「自転車がなぜ倒れないの?」「自転車は、どうして立っているの?」という問いかけから、「ジャイロセンサ」で傾きを検知し、お腹の円盤を回すことによりバランスを保つしくみを説明しています。ジャイロセンサが、デジタルカメラの手ぶれ防止や、ゲーム機など、多くの身近な機器に使われていること、そしてムラタのいろいろな部品についてまで話をつなげていきます。

▲「セイサク君」を中心とする、小学校での出前授業

本当は、もっといろいろなことを子どもたちに教えたいという気持ちなのですが、1コマの時間が45分、また、子どもたちの理科的な知識も限られています。 ですので、「理科はおもしろい」と感じたり、「どうして倒れないのかな?」と不思議に思ったりなど、理科学習への動機づけをするまでを、この活動のひとつの目標にしています。

子どもたちが「理科ばなれ」していると言われていますが、子どもたちは決して理科がきらいなわけではない、ということは実感しています。



「なぜ?」と思った気持ちを
深堀りしてほしい


子どもたちは、理科がきらいなわけではない、というのは明るい材料ですね。
ところで、活動の内容について、どんなところが今後の課題でしょうか?

カリキュラムの内容は、現在のところ、活動を走らせながら改善していく、という段階なので、エレクトロニクスのことなど、さらに充実させていきたいですね。

今は説明をしたり、見てもらったりという、どちらかというと、「こちらから子どもたちに情報を与える」という内容が中心なので、もっと実験の要素を入れたり、双方のやりとりがあるような内容にブラッシュアップしていきたいと思っています。

ロボットには多くの技術の要素がつまっています。少し先の話かもしれませんが、ロボットのしくみについて子どもたちが知識をもったら、次は動くものをつくってみたり、つくったものを披露しあうような大会ができたらいいな、と将来の夢を描いています。


「ムラタセイサク君」を活用した「理科教育」のほか、村田製作所として行っている社会貢献活動は、ほかにあるでしょうか?

別チームとなりますが、「環境学習」をテーマにした出前授業は、「理科教育」よりも先に、2005年からスタートしています。

▲「エレきっず学園」のホームページ

また、当社のホームページに「エレきっず学園」という子ども向けのサイトをつくっています。ここでも、子どもたちに理科や環境に関する情報を発信しており、喜んでもらっています。

そのほか、スポーツや文化振興のイベント等の協賛・主催も行っておりますが、関心のある方は、村田製作所の「CSRへの取り組み」のホームページをご覧ください。


本日は、いろいろなお話をありがとうございました。最後になりますが、子どもたちへの「理科教育」を担当され、一番、子どもたちに伝えたいことは何でしょうか?

そうですね、今、便利な生活になれてしまって、多くのことがあまりにも当たり前になってしまっていると思います。

「テレビがうつるのはなぜ?」「携帯電話で、話しができるのはなぜ?」

よく考えると、身のまわりには、「なぜ?」と思うことや、不思議なことがいっぱいです。何でも、いろいろなことに関心をもって、「なぜ?」と思った気持ちを深堀りしてほしいと思います。

苦労して調べること、実験してみること、自分の五感で試してみること・・・。
自分の手を動かして、「なぜ?」と思った気持ちを深堀りしていけば、そこに「発見」や「気づき」が生まれます。さらに、普段はなにげなく感じていた「当たり前」のことが、とてもすごいことだと気づくことも多いのではないか、と思うのです。



★株式会社村田製作所「CSRへの取り組み」ホームページ
http://www.murata.co.jp/corporate/csr/index.html/

●YPPインタビュアー 取材後記●
ヒット作のロボットを上手に活用し、会社の強みが打ち出された事例だと思いました。短期間の間に、プロジェクトを軌道に乗せた取りくみは、社会貢献活動をはじめたいと思う企業・団体にとっても、さまざまなヒントを提供してくれているのではないでしょうか。

第2回 キッコーマン株式会社

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▲バーチャル工場見学もある、キッコーマンのホームページ(「亀甲仙人のしょうゆ塾」より)

幸せな食体験づくりをめざす
キッコーマンの試み
~しょうゆ塾の食育活動など~


おしょうゆの味は、日本人の味覚の原点といっても、いいすぎではないであろう。
「おいしい記憶をつくりたい。」を社のスローガンとするキッコーマン株式会社。
全社をあげてのプロジェクトを推進している、食育活動の経緯と内容について、経営企画室 大津山厚氏にお話をうかがった。

「キッコーマンしょうゆ塾」などの出前授業も好評
講師は社員から募集

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キッコーマンさんのホームページを拝見しまして、「キッコーマンしょうゆ塾」などの活動を行っていることを知りました。 まずは、キッコーマンさんの食育活動が、どのように発展してきたのか、教えてください。

▲キッコーマン株式会社
 大津山厚氏(経営企画室)

2005年に国会で「食育基本法」が成立しました。 それに先立ち、2004年7月に、トップから食育についての動向を研究し、当社で具体的に何をできるか検討するように指示があり、プロジェクトを発足しました。

その後、全社をあげてのプロジェクトに発展しました。

2006年4月に、社員を対象にアンケートをとったところ、約9割の社員が、当社が、食育活動を行うことに意義を感じているという結果が出ました。 会社として食育活動を行うことは、食品会社につとめる誇りにもつながることがわかりました。


プロジェクトとしては、理想的な展開ですね。具体的には、どのような活動を行っているのでしょうか?

先ほど名前の出た「キッコーマンしょうゆ塾」も、その一例です。 社員2名がひとつのチームになって、関東、中部、近畿地方の小学校に無償で出前授業に行く活動です。

キッコーマン社員2000人の中から、しょうゆ塾の講師を公募にして、自発的に手をあげさせたところ、165人の希望者が集まりました。 正直、希望者は、かなり少ないと予想していましたので、うれしいおどろきでした。

▲キッコーマン社員が講師になって小学校で行う「しょうゆ塾」出前授業

「しょうゆ塾」は45分間の授業です。現在の光村図書3年の「国語」の教科書で、「すがたを変える大豆」という単元があり、 その単元を勉強した子どもたちに授業をすると、特に双方向のコミュニケーションが活発になります。 「しょうゆの原料に何があるかな?」と質問をすると、「コウジカビ!」とすぐさま答えがかえってきて、講師のほうがおどろくこともしばしばです(笑)。

しょうゆ塾の授業の台本や、授業の運び方は、NHK日本語センターの方に、監修をしてもらっています。 講師となる社員もロールプレーイング(模擬授業)の実習を通じた指導を受け、授業の質の向上につとめています。


講師になる社員に、専門家の研修を受けさせるというのは、丁寧なつくりですね。「しょうゆ塾」のほか、食育活動として、どのようなことがあるでしょうか?

大人が対象になりますが、当社の「キッコーマン総合病院」の院長による、食を通じた健康管理や、 ごはん主体の食事メニューを提案するようなホームページからの情報発信を行っています。

▲おしょうゆの原料にもふれられる、体験型の工場見学

それから、昔から行っている「工場見学」を大切にしています。さまざまな理由で、工場見学縮小のメーカーもあると聞きますが、 当社の場合は、むしろ工場見学の来場者が増える傾向にあります。野田工場のケースでいうと、 プロジェクトで導入したさまざまな方策の効果が表れ、過去3年間で2万人ほど来場者が増えています。

アルコール飲料の工場のような、洗練された施設ではありませんが、「おもてなしの心」がまず大事と考え、食の原点にふれられるような2時間程度の 体験型メニューを組んでいます。おしょうゆの原料にふれたり、素焼きのおせんべいを焼いて食べたり、と。

野田工場の「ものしりしょうゆ館」の中に、「まめカフェ」というスペースをつくりましたが、そこではおしょうゆ味のソフトクリームが食べられたり、 とうふを食べての3種類のしょうゆの利き味ができるなど、ユニークだと好評です。ささやかな試みではありますが、しょうゆの魅力を知ってほしいと思っています。

そのほか、キッコーマンアカデミーという専門家の講師派遣やキッコーマン国際食文化研究センターの食文化に関する情報発信といった活動等もあり、 ご興味のある方は、当社のホームページをごらんください。


特に小さな子どもには、
幸せな食の記憶を重ねてほしい

食育活動を続けていくには、どんなことが大切だと思われますか?

「地道な活動で、自分たちのできることを行う」ことが、続けていく秘訣ではないか、と思っています。 自分たちの事業に密接にかかわるもので、関わる社員が「参加してよかった」と思える活動であるから 継続できるのだと思っています。

先ほどの「キッコーマンしょうゆ塾」もおかげさまで好評で、毎年参加校が増えており、 2007年度は155コマを実施しました(2006年度は119コマ)。 その一方で、急激に手を広げすぎないように気をつけています。授業の質を低下させないためです。 地道に発展させ、広げていくことが理想だと思います。


最後に、キッコーマンさんとして、子どもたちに一番何を伝えたいでしょうか?

「おいしい記憶をつくりたい。」を、コーポレートスローガンとしていますが、 食にまつわる幸せな記憶、すなわち「おいしい記憶」を積み重ねられるよう、応援をしていきたいという気持ちです。

幼いときに食べたものの記憶は、大人になっても忘れられないものですから。



★キッコーマン株式会社の食育活動ホームページ
http://www.kikkoman.co.jp/shokuiku/

●YPPインタビュアー 取材後記●
子どもの時に食べていた味は、大人になっても忘れらない、
ということはよくあるものです。
「おいしい記憶をつくりたい。」というスローガンは、自分の体験と照らし合わせても、とてもすてきなことばだな、と思いました。

第1回 カゴメ株式会社

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食育活動を手がけて45年
成長しつづけるカゴメの試み

~凛々子(りりこ)わくわくワークショップ~

全国の幼稚園・小学校約3,700校に、トマトの苗を無償で提供している「カゴメ株式会社」。 その活動は、「凛々子(りりこ)わくわくワークショップ」と題し、カゴメの食育支援活動の一環として位置づけられている。 活動の内容と、カゴメの食育活動の姿勢について、広告部COプロモーショングループ 食育担当 浜井純子氏にお話をうかがった。


10年目をむかえた
「凛々子(りりこ)わくわくワークショップ」

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まずはカゴメさんの食育活動が、いつからスタートしたのかお聞かせください。

活動の歴史は古く、45年前から始まっているものもあります。当初は、カゴメの主力商品であるケチャップが、お子さまの好む調味料であったことから、 日頃ご愛用いただいているお子さまやその保護者の方々に、感謝の気持ちとカゴメの企業姿勢や商品をお伝えする企業PR活動としてスタートしました。
今からおよそ15年前、日本でクローズアップされはじめた「食育」という流れに目をむけ、それまでの活動をより意義のある活動にしようと考え、 「食育支援」というコンセプトでくくり、充実させました。その頃、食育をテーマにした番組提供や、お料理コンテストといった活動もスタートしました。
そして、10年前には、カゴメトマトジュースの原料となる加工用トマト「凛々子(りりこ)」の苗を無償で配布する活動がスタートしました。 カゴメの食育支援活動の歴史からすると、この活動は「まだまだ新米」という感じです(笑)。


10年で「新米」というのも、驚きですね。何がきっかけとなり、トマトの苗を配布する活動がはじまったのでしょうか?

▲「凛々子(りりこ)」は、カゴメのトマトジュース専用の品種名。生食用のトマトよりも、ややこぶりで、完熟すると芯まで真っ赤になります

当時、トマトジュースに使われるトマトは、市場で商品にならないような傷んだトマトを使っているのではないか、 という誤解が、消費者の方に少なからずありました。もともと、ジュース用のトマトは、サラダなどで食べるトマトとは、品種が違うものです。 それを知っていただくには、実際にご自身でトマトを育てていただくのがよいのではないかと考え、スーパーなどの店頭で苗を配布するキャンペーンがスタートしました。

これをカゴメの工場見学に来た小学校の先生方にもご案内したところ、「ぜひ育ててみたい」とおっしゃったので、1年目は55校に配布いたしました。


55校ではじまった活動も、今では3,000校以上にもなるのですね。

はい。それまでの活動でつながりのできた幼稚園や保育園、小学校などにご案内をしながら、 年々お申し込みが増え、今年(2008年)は約3,700校に苗を配布するまでになりました。

ところが、苗の活用実態を調べてみると、幼稚園や学校、あるいは先生によっても、育てる環境や取り組み方も多様で、また、栽培後の感想や評価もバラバラでした。 あるところでは、多くの収穫があったけれど、あるところは、植えっぱなしで枯れてしまったとか。上手に授業に結びつけているところと、そうでないところなど・・・。


多くの学校や幼稚園に、参加していただくのはうれしいですが、新たな悩みでもありますね。

はい。そこで、受け手である教育現場に、「教材」としての「凛々子(りりこ)」を上手に活用していただくとともに、 日々子どもたちと接していらっしゃる先生方のアイディアやご意見などを集約し、よりよい活動へと反映していくことをめざして、 昨年(2007年)、活動の名称を「トマトの苗プレゼント」から「凛々子(りりこ)わくわくワークショップ」に変更しました。

▲4-5月に、「凛々子 (りりこ)」の苗の植えつけ (定植) を行います

この「凛々子(りりこ)」の苗の栽培体験をきっかけに、子どもたちが多くの人たちとふれあいながら、「命の大切さ」と「感謝する心」を育むきっかけとなることを願っています。

苗といっしょにお送りする「ティーチャーズガイド」には、先生方からいただいた指導アイディアを掲載し、 多くの学校で学習教材として活用していただけるように、情報提供の仕方を工夫しました。 あわせて、実践レポートを募集しており、すばらしい取り組みは、随時ウェブサイトや、次年度のティーチャーズガイド等で紹介しています。

▲先生方の意見を反映した「ティーチャーズガイド」

また、年2~3回、先生たちとの直接交流する機会として、教員研修形式のフォーラム を開催し、情報交換を行っています。

私自身も、なるべく多くの小学校や幼稚園を訪問し、子どもたちの栽培のようすなど、栽培現場を取材させていただいています。


子どもたちには、
「食」は楽しい、と感じてほしい

過去の経験をいかしながら、活動を上手に発展させてきたということがよくわかりました。今後、カゴメさんでは、どのように活動を発展させたいとお考えですか?

新たな活動を次々に展開していくということや、一次的に盛り上がって終わるものでなく、 子どもたちと、そのまわりにいる大人の方にとって、有益な活動を継続していくことが大切ではないかと考えています。 過去の経験をいかしながら、その時代のニーズに合った活動となるように、内容を充実していくこと。 そして会社の得意分野であり、事業規模に見あった活動を、続けていくことだと思います。


本日は、いろいろなお話をありがとうございました。最後となりますが、カゴメさんが、食育支援活動を通して、子どもたちに伝えたいことは何でしょうか?

▲「体験型の活動で、食の楽しさを伝えていきたい」と語る、浜井氏

カゴメの使命として、「日本人の野菜摂取に貢献する」ということがあります。 子どもたちには、健康に生きていくために必要な正しい食習慣を、小さい頃から体験によって身につけてほしいと願っています。

「食は人を良くする」と書き、「食は人を育てる」とも言われますが、実際に学校の先生方からも、食事をきちんとしている子と、 そうでない子とでは、集中力や落ち着きが違うようだ、という話を聞きます。 まずは、「食」に興味をもって、「食」は楽しいと感じられる子どもになってほしい。

また、健康な心と体をつくる「本物の食」を見極める力を、幼少期の体験によって身につけられるとよいでしょうね。 食の成り立ちを知ることや、作っている人の思いを理解すること、そういった力は、食べ物だけでなく、「美しいもの」や「信頼できるもの・人」など、少し大げさかもしれませんが、 あらゆる「本物」を見極める力につながっているのではないか、と思うのです。

カゴメの活動を体験した子どもたちが、食べ物や命への理解を深め、身につけてくれる、そんな活動になれたらうれしいですね。



★カゴメ食育支援活動ホームページ
http://www.kagome.co.jp/shokuiku

●YPPインタビュアー 取材後記●
45年の歴史がある、カゴメの食育支援活動。 10年間続けているトマトの苗の配布も、「まだまだ」と言われるところに、活動の深みを感じました。 地道に活動を継続したい、という今後の姿勢も、活動がしっかり根をおろしているからこその発言と、受け止めました。