子育てよもやま話の最近のブログ記事

男の子と女の子

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 高橋悦二郎先生の「子育てよもやま話」5


みなさんこんにちは。
今日は男の子女の子の育て方の違いについてお話しましょう。

現在は男女同権の世の中ですから、ことさらに子育ての違いを意識する必要は、
そんなにないと思います。でもまだ現在でも、女の子の名前はやはり花の名前。
「すみれちゃん」だとか、「桜子ちゃん」だとか、可愛い名前がついたり、男の子には勇ましい名前がついたりしてますね。

名前といえばね、以前小児科の外来に兄弟が来て、お兄ちゃんが「秀吉くん」で、弟が「家康くん」と、いかにも勇ましい名前のついたお子さんが来たので、これはどんな立派なお子さん達かなと思ってたら、なんのことはない。 部屋に入ってくるなり兄弟で泣いているんですね。お母さんに言わせると、しょっちゅう病気をする『泣き虫弱虫の秀吉・家康兄弟』。 「こりゃ名前負けしたんだな」と思いました。
でも、そのお子さんにしばらく振りで、大学生、高校生の時に会いました。 お兄ちゃんはラグビーの選手になった。弟は剣道の選手になりました。 本当に名前の通り、勇ましくなりましたね。

また、3歳のお嬢ちゃんが、3歳児検診の時に来て、おじいちゃんがついて来たんです。 おじいちゃんは私の友達だったもんですから、おじいちゃんが「この子は女の子だけど、 男の子みたいで困ってます」と言われ、「どういうことですか?」と聞きました。 そうしたら3歳になったお祝いにごちそうした時に、「美味しいか?」と聞いたら、いきなり大きな声で「うまい!」って言いだしたんですね。おじいちゃんはびっくりして、「あなたお嬢さんなんだから、『おいしい』と言った方がいいと思うよ」と言ったら、お嬢さんは今度は腕を組んで、足まで組んじゃって、上を向いて「うめえ!」なんて大きな声で言ったもんですから、もうおじいちやん何をか言わんやで、女の子らしく育てようと思ったら、男の子みたいだっていうようなことを言いましたね。

だけどそういうお子さんも思春期を過ぎると、女の子は女らしく、男の子は男の子らしくなってきますね。 だんだんホルモンの関係で女性はふくよかに、男性は筋肉質になってくる。 自然にそうなってゆきますから、小さい時に、とりわけて違いを意識する必要はないと思います。


子どもの癖

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 高橋悦二郎先生の「子育てよもやま話」4


みなさん、こんにちは。今日はこどもの癖の問題について話しましょう。

まあ無くて七癖といいますが、赤ちゃんや小さい子供にも結構ありますね。

例えば「抱き癖」、あるいは「おぶい癖」、寝るときに「就眠儀式」というのもあるんですね。 枕を45度の方向にして寝ると寝られるけど、10度以下とかそれ以上でも駄目だとかね。

色んな癖がありますね。
 「爪噛み」というのも大学生でもやってる人がいますが、子どもにも見られます。
目をパチパチやる、あれも「チック」と考えると、心の問題で(たとえば、母親のイライラ、几帳面、神経質すぎる育児態度などによる)起こる癖とも考えられます。
子供の癖は「心身症」と結びつきの深いものも結構あります。

「どもり」もそうかもしれません。3歳くらいから急に言葉を喋るときに、 親が「もう一度、ちゃんと話しなさい」などと言うと、子どもは緊張し、子どもは緊張するとますますひどく、どもりますからね。

その対処法としては親が、無関心な態度を取ることが必要なんですね。
「やるならやるだけやりなさい」という風な心構えで、どもりもゆったり聞いてあげる。目をパチパチやるだけやらせ、そのうちにやりくたびれて、やめちゃうかもしれませんね。癖の時には、そういった無関心の態度とともに、気分転換をしてあげることも必要なんでしょうね。

例えば、あのお腹を痛がったるする、癖みたいになってる子供が居るんですど、 ちょっと気分を変えてあげる。「おもしろいものがあったよ」と、一緒に遊んだりするとすぐ治っちゃうことがありますね。

また、あんまり叱りつけないことも大切でしょうね。いけないことは教えていきますが、強く叱りつけるとますます固執して、隠れたところでやるとかね、激しくなることもあります。

赤ちゃんの便秘も習慣的、癖みたいなことがあります。 そういう子供に3日以上出なければ、綿棒浣腸をして出すのもいいですが、 まあ3日位はほっといて、大丈夫です。 「イライラして、どうしても困ります。お薬をください」というようなお母さんもいますが、そうあせらないでください。

うんちためないで、お金ためてくれりゃいいんですけど、 なかなか育児というのは、親の思うとおりにはうまくゆかない。 癖もそうなんですね。はやく治そうと思えばかえって失敗する。

ゆっくり見てあげる。笑顔を絶やさず、一緒にちょっとでも遊んであげたり、 イライラしないで様子をみてゆくことが必要でしょう。


食べない子ども

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 高橋悦二郎先生の「子育てよもやま話」3


みなさん、こんにちは。今日は食欲不振について話したいと思います。

いろんな食事の話があるんですけれど、食べない子供、飲まない子供は多いですね。 3歳くらいのまでに子供の80%くらいは食べない時期が短期間、長期間見られます。

クララ・デイビスの実験というのがありますが、1年半から2歳くらいの 乳児院のお子さんにその子供のほしがるものを食べさせてみたわけですね。

そうすると、ある子供は1週間のうち3日間位はパンだけしか食べない。 残りの4日間は野菜果物だけしか食べない。
なかには、タンパク質のお魚とか肉だけしか食べない子供もいました。
あんまり偏りが激しいものですから、栄養学的にどうかなと思って半年たって 栄養士さんが全部カロリー計算してみたんですね。

そうしたら、タンパク質もでんぷん質も脂質のものもミネラル、あるいはビタミンも ちゃんと栄養学的に理想のものを摂っているです。 だから、子どもが元気にならば、決して無理にあげる必要はないんですね。

「せっかく料理作ったのに食べてくれない」と無理にぎゅうぎゅう押し込んだり、 「大好きなアイスクリームも、もうあげない!」なんて、捨て台詞をあびせかけるお母さんがいますけど、 無理をしないことが育児の上では大切なんですね。


問題性のある行動

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 高橋悦二郎先生の「子育てよもやま話」2


みなさんこんにちは。

今日は問題性のある行動ということについてちょっと話しましょう。

いろんな問題が増えてますね。幼稚園の先生とか、保育所の先生方からもいろんなことを言ってこられます。

たとえば『多動症候群』でじっとしていられない子供だとか、それから『学習障害症』といって、これは主に 小学生なんですけど、読み書きそろばんの下手な子供ですね。おはなしは自由にできるし、知能も普通だけれども 読むこと書くことができない。「あめがふってきた」というのも「あめ、ふてきた」というふうに書くとかね。

それから『自閉症』、これも広範囲の脳発達障害ともいわれますが、言葉が遅い、目が合わない、程度の軽いもの重いもの、 症状の少ないもの、沢山あるものなど、いっぱいありますね。 非常に過敏だとか、逆に鈍感無関心、そういったものもあります。親御さんは「うちの子にみんな当てはまる、 自閉症じゃないか」なんて言ってこられますけれど、2~3歳ではそのうちの大部分は、まわりの心配しすぎが多いですね。

こういった場合、大切なのはやはり心配だったら小児科の先生とか幼稚園保育園の先生方に相談したり、 心理の先生にも相談できたらいいですけれども、経過をみるということが大切ですね。

2歳未満だと余程であれば別ですが、そうでない場合には経過を見て半年もたつと、大抵治ってしまいます。 だから、経過をみるということは大切、神経質になりすぎない、そういうことが非常に大切じゃないかと思います。


ピカッと光ることば

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 高橋悦二郎先生の「子育てよもやま話」1


みなさん、こんにちは。

今日はお子さんのかわいらしい素敵なことばについて話しましょう。

言葉の速い遅いというのは個人差のあることですね。 でも3歳くらいになると、だいたい親子の会話ができるようになって、親はうれしくなることが多いです。

夕焼けの空がきれいなときに、お子さんが「あら、お空がお化粧をしているね」、 風が吹いてくると「あら、草がおいでおいでをしてるね」なんてことを言うと、お母さんは「まあ、なんて素敵!」と有頂天になります。
でも、こういったことも知恵が進んでくると、たとえば小学校4、5年生になると「石が笑う」とか、「木の葉っぱが涙を流す」とか、 あんなことは科学的に起こり得ない、あれはおかしいよというようなことで、こういった3歳のころの新鮮なピカッと光った言葉が だんだん遠のいていきますね。

新鮮なピカッと光ったことばなどを、たとえば母子健康手帳の3歳児の保護者の欄にでも書いておくと、そして、お子さんが お嫁さんに行くような時、これお母さんからの贈り物よなんて渡すと親子ともどもに心温まる気持になるんじゃないでしょうか。

ピカッと光った3歳児の言葉、本当に大切にしたいもんだと思います。